「五風十雨」(ごふう じゅうう」


「五風十雨」(ごふう じゅうう)
「五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る」
これは、中国の後漢時代の自然主義の思想家・王充(おうじゅう)によって書かれた「論衡(ろんこう)」の中の一節です。
自然の当り前の循環が田畑や山々に、そして私達にも恵みをもたらすという事でしょう。
しかし、私は、次のようなメッセージも秘められていると考えます。
「五台十震、百戦」。「五年に一度大きな台風が来て、十年に一度大きな震災が起こる。人間は、百年に一度大きな戦争のあやまちを繰り返す。天災や人災は忘れた頃にやってくる。心せよ」
子孫のために、いつまでも美しい自然と平和を守っていきたいものです。
筆・妙心寺派第31代管長 究竟窟(くきょうくつ)・西片擔雪(義保)老大師
1922年新潟県生まれ。1946年出家、円福寺僧堂に掛搭。1954年「究竟窟」となり1971年円福寺僧堂師家、2002年第31代妙心寺派管長に就任。2006年遷化(せんげ)



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