床の間 Now・Currently on display 2021年10月

「松雲仙境図」(しょううんせんきょうず)

筆・南画家 井上石邨(いのうえ せきそん)

1893年兵庫県三木市生まれ。高等小学校卒業後、画家を志し京都に出て南画を学ぶ。1931年日本南画院展に初入選後、定期展などで受賞を重ね南画院の役職も務める。京都大徳寺の塔頭龍源院の天井画「龍」なども制作。「最後の南画家」とも呼ばれる異色の水墨画家。1975年歿。

床の間には日本画の軸も掛けますが、作者や時代が良く分からないため軸箱に貼られていた「山添天香堂」のシールを頼りに、昨日祇園近くの店を訪ねてみました。

小さいが 100年以上続く書画専門の老舗で、「間違いなく戦前に私の祖父が納めさせてもらったのでしょう。ご縁を感じうれしいですね」と、親切に教えて頂きました。

持参した3本は、いずれも昭和の同時期に活躍した南画家の作品で、先々代の住職が気に入って求めたのだろうと思うと、顔を知らない祖父の存在が急に身近になりました。今後、残りの作品も順次紹介したいと思います。

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